22歳になろうとしているのでそろそろ自分の職業を決めた
あと1週間でどうやら22歳になるらしいし、そろそろ自分の職業を決めることにした。
この一年留年して暇だし、Progateで働いたりフリーランスで色々やったりする中で、いろんな仕事をした。
ProgateはRuby(Ruby on Rails)、JavaScript(React)、sassとhaml、SQLでいろんな数値をとったりABテストしたり、時には企画やデザインも作った。
フリーランスデザイナーとしてはアダルトサイトのサムネから始まり、ロゴ、フライヤー、UI、Web広告クリエイティブとかABテスト。
なんか電話取りとかもしたことある。
インフラと営業と広報とアプリ作成以外はIT系の仕事ならだいたい全部ざっくりとはやったような気がする(多分)
この一年間自分は結局どういう仕事が向いているんだろう、どういう仕事なら稼げるんだろうみたいなことを考えながら、週5日(フリーランス業務も含めると1月くらいから週7日)働いた。
ここで誤算だったことが2つある。
①「向いている仕事」の定義を勘違いしていたこと
俺のイメージしている「向いてる仕事」とは、とにかく働いていて楽しい、結果も出せる、そんな感じの仕事をイメージしていた。
しかしこれは実際は偽で、「とにかく働いていて楽しい、結果も出せる仕事」みたいなものは存在しないっぽい。いや実際は存在し、俺が単純に仕事ができない可能性もあるが、とにかく俺には当てはまらないっぽい。
どうやら俺にとって「向いてる仕事」とは選択的に決まるものではなく、消去法的に決まるものらしい。
「辛い、やりたくない」と感じた仕事を取り除いて行った結果、最終的に「特に辛い部分はない」と思えるものが「向いてる仕事」っぽいということだと感じた。
②「大体の仕事は起きてる間ずっと働けば意外と稼げる」ということ
親から仕送りを打ち切られたこともあるけどここ最近はほぼ毎日働いている。
ここで唐突だが俺はこの一年間外コンの初年給を超えることを目標に働いていた。(結果として月給単位では超えることに成功したっぽい)
ちょっとここからは脱線するし、あまり褒められた話でも無いので読み飛ばしてもらって構わないんだが、
俺が留年した時の話で、なぜかTwitterのフォロワーからめちゃくちゃ煽られたことがある。
あんま内容覚えてないんだけど「留年したやつは人として信じられない、親不孝」みたいな内容だった気がする。確かそいつは浪人していたはずなのでよっぽど俺より親不孝な気がするけど。
とにかくそんな感じに煽られた気がする。確かそいつは大学1年くらいからインターンやらなんやら一生懸命に頑張って働いて、就職先は外コンあたりを狙っていたように記憶している。
煽られた意味は結局よくわからなかったが、そいつが1年から一生懸命にインターンしてようやく受かった外コンの年収は1年で超えたいと思った。
先月から月収入は50万になった。マッキンゼーの初任給は600万とか聞くし大体超えたんじゃない?流石にそいつが外銀とか行ってたらちょっと困るけど。でもまだ俺の月収は上がる算段はあるし、そんなに問題ない気がする。
外銀とかでも時給換算すれば時給1000円を割るとか聞くが、逆にいうと時給1000円以上の仕事を外銀の働く量と同じくらい詰め込めば理論上それくらいは行くはずだ。平日10-19時はProgateで働き、退勤後と土日は受注を詰め込んだ。その結果正規雇用は一つもないが割とまともに生活できているような気がする。(税金がめちゃくちゃめんどくさいが)
結局どんな会社にいくかで年収は決まらず、毎日それなりに真面目に考えてたくさん働くことが大体の金銭問題を解決するということがわかったので良かった。
で、結局なんの職業に就くのかというとデザイナーになる。
大体上記の懸念点が解決したのが大きな理由だ。
デザインは勉強することが他の職種に比べて比較的苦にならなかった。
プログラミングはもちろん作りたい機能が実装できたときはもちろん嬉しいが、例えばソースコードをずっと読んだり暇つぶしにアプリを作るほどではなかった。(でもコード書くのは別に苦にならないし、あくまで相対的な意味で。SQLで数値とったりする系の仕事は苦になるところはほぼなく、むしろ自分で勝手に数値を取ったり可視化したりするのが楽しかったから、そっち方面も向いてるのかもしれない。)
同様にデザインは稼げるし、それなりに価値のある仕事だと思う。
デザインのできることは思ったより幅広い。
CTAのデザインを調整してCVRをあげることも、
カラムを調整してユーザーを思った通りのページに遷移させて、
遷移率を増やし離脱率を下げることも、
広告クリエイティブを作りユーザーを獲得し、
なんならコンバージョンさせることも、
そういった単純に自分の時給を釣り上げるような方法はいくらでもあるし、もっとあると思う。(それをうまく可視化できた場合のみの話だけど)
広告クリエイティブ一つとったって、単純にコンバージョンを狙うだけじゃなく、訴求軸やデザインの方向性をずらして並列に出した結果、クリック率やCVRの差に反映される「どういったユーザーが、何をこのプロダクトに求めているのか」という情報は、単純な利益以上に価値はある気がする。
それにもちろんいいユーザー体験だったり、単純にユーザーが使いやすいプロダクトにしていくことにも当然役立つ。
それはゆくゆくはいいLTVに繋がり、いい利益につながり、結局として自分の給料になるはずだ。
それに今時価総額が高い会社も、結局は使いやすいプロダクトだから売れてるんじゃね?とは思う。AppleやGoogleやAmazon、Facebookの製品は結局単純に使いやすい。(Google Adwordsはちょっと毎回使いにくいなとは思うけど、Optimizeとかは)
あの手の会社が如何にエンジニアリングのレベルが高いか、マーケティングが上手いかとかは俺にはわからないけど、あくまで技術は優れた使いやすさを体現するための手段でしかないはずだし、結局ユーザーが使いやすいから伸びてる気はする。
楽天だっていわゆる「デザイナー的な」デザインとしてはあまりよくないかも知れないが、訴求軸の捉え方、ユーザーに安心して買ってもらうための導線は本当に錬られてると思う。
自分が会社を建てたいとは微塵も思わないけど、本当に使われるプロダクトを、売れるプロダクトを作りたいなら、デザイナーという職種から入るのは案外間違っていないんじゃないかと最近思う。
あと、もう一つ、デザイナーってフツーに責任感のある仕事だなと思ったことも理由としてある。
俺は自分のデザインセンスに全く自信がないのでよくABテストを回す。
ABテストをすると本当に如実にわかるが、ちょっとの文言を変えるだけで、ちょっとファーストビューを変えるだけで、ちょっとボタンやカラムのデザインを変えるだけで、ユーザーの遷移や動きは本当に大きく変わるし、CVRも大きく変わるし、カスタマーサポートの量だって変わる。
毎回本当に恐ろしく思う。自分が間違ったデザインをしているせいで、実力が無いせいで、どれだけプロダクトのブランドを毀損し、どれだけ離脱率をあげ、どれだけ売り上げを下げ、どれだけユーザーに不快な体験をさせているのか。
デザイン一つといえどやれることやその責任の範囲はいくらでも広がるし、それらを突き詰めていくだけでも本当に10年ほどはかかるとは思う。
2年前僕が初めてイラレを操作したときは「刺身にタンポポを乗せるみたいな仕事だな」と文字を画像の上に置きながら思っていた。
実際は刺身にタンポポを乗せるよりは重要でやることは多い仕事っぽい。(一応言っておくけど刺身にタンポポを乗せる仕事をバカにしているわけじゃないです、僕は箸の使い方が下手なので刺身のタンポポを毎回グチャグチャにしてしまいます。)
これだけ書いといてアレだけど俺はデザインのセンスで誰かに勝てたと思えたことは一度もない。というか一生藝大出身とかの人には勝てない気がする。
というかそもそも東大入ってなんでデザインをやることに経済的合理性はあるのかと聞かれたらガチで微塵もない。
けど最近そこまで筋が違ってるようにも思えないんだよな。
デザインは意外とセンスの必要な要素は少ない気がする。まぁグラフィックとかだともうちょっと話は違うかもだけど。
基本的に主要なKPIを分解したりSQLを叩いたりして、そこから解決したい問題や数値を見つけ、リサーチしたクリエイティブがクリエイティブ足らしめる要素を分解し、自分のクリエイティブの中で組み立て、問題を解決する行為は、別に東大生が苦手なジャンルでもないように思う。
そもそも商売は「誰かがやりたくない、苦手だ」と思うことをお金をやらせていただきます〜というのが基本だと思うし、東大生みたいな頭のいい人がこぞって集まる仕事は、その時点でもはやあまり儲かる商売じゃないんだよな。(あくまで個人の意見です)
俺は頭が悪いからそういう人に勝てる自信は微塵もないし。
だから「東大生が実は一番向いてるかも知れない、でも絶対にやらない職業」であるデザイナーという仕事を見つけられたのはよかったと思う。まぁ本当にこの仮説が崩れてあんま稼げないとしても意外と外資とかリクルートに再就職とかで何とかなるんじゃない?一応東大生だし。なんかオリンピックとかあるし。
ちなみに、職業はデザイナーになりたいとは思うけど、職能レベルでは別にデザイン(イラレとかフォトショとかsketchいじるとか)にこだわる必要はそんなにないよなとも思う。フツーにエンジニアとしても成長したいし。
例えば。
ユーザーにわかりやすい文言をpタグとして追加する行為、
シグニファイアとして適切な範囲にaタグを貼り直す行為、
JavaScriptで使いやすいフロントエンドを書く行為、
サーバー側でユーザーが想定した通りの処理を施したり単純にバグを直したり優れたユーザビリティのためにメソッドの実行速度を検証する行為、
何が問題なのかをKPIやSQL、はたまたRやPythonを叩いてあぶり出し検証する行為、
問題をロジックツリーやら何やら書いて細分化していく行為、
そもそもこのプロダクトや機能はユーザーの問題を解決しているのかと考える行為、
最終的に正しい訴求軸を持ってユーザーに直接売り込む行為、
これらは果たしてデザインなのだろうか?と問われたら、
俺はデザインだと思う。
そういう意味で職能としてはエンジニアをやったり、データ分析したり、コンサルみたいなことをしたり、PM、はたまた営業的な仕事をすることは全然アリだと思うし、そういう仕事に一時的につくこともアリだよなぁと思う。
というかITでデザインやるならフロントエンドの知識はほぼ必須だし、それなりにちゃんとしたフロントエンド書くならサーバーもそれなりに弄る必要ある気がするしな。別に何らかしらの問題が解決できるなら別に職種にこだわる必要はそんなないんだよな。なんかここまで書いてていわゆるデザイナーっぽいデザイナーとはなんか違う気がしてきたけど、ぶっちゃけ俺も何を書いてるのかよくわかんないわ。
まぁこの考えもいつまで続くかはよくわかんないけど、今はそんな感じです。
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